投稿日：2022.10.03

PICK&UP N o.25 花水木デイサービスセンターもとまち -石巻市-
（全5回・第2回目）

デイサービスでお腹から幸せを。
心と体を包み込む、あったかいおふくろの味。

今回は前回に続き第2回目になる、社会福祉法人一視同仁会が運営する「花水木デイサービスセンターもとまち」のピックアップ取材。工夫を凝らして真心のこもった料理を作られている、管理栄養士の杉浦裕美さんと調理員の三浦喜恵子さんにお話をお聞きしました。

手作りにこだわり、
食で季節を感じられる旬の献立

社会福祉法人一視同仁会では、運営する全施設において、ほぼ手作りの出来立て料理を提供しています。見た目にも美しい創意工夫が込められた料理を作られています。今回は、花水木デイサービスもとまちの厨房に勤務されている、管理栄養士の杉浦裕美さん(右)と、調理員の三浦喜恵子さん(左)にお話をお聞きしました。
杉浦さんは、勤続17年のベテラン管理栄養士さん。季節に合わせた地元の食材を取り入れた、ご高齢の方が好まれる料理を毎日作られています。今は、インスタグラムを見てインスピレーションを得ることもあるのだそう。調理員の三浦さんは、震災前まで南浜町でご主人と長年地元の方に親しまれるとんかつ屋を営んでいたそうです。杉浦さんが考案する料理に、三浦さんの“おふくろのやさしい味”のエッセンスが加わり、二人三脚で美味しい料理が作られています。お二人は、利用者さんの喜ぶ顔が見られた時に、とても喜びを感じると言います。時にコミュニケーションを取り合い、利用者さんのリクエストを聞いたりして、まさに家族のようなあたたかい食事のひとときが流れています。
利用者さんにインタビューすると、お味はいかがですか？「この味が大好きで楽しみで、来ているのよ～。」一番好きなメニューは何ですか?「選べない！全部美味しい。美味しいよね？」「うん。」「そうそう!そうなのよ。」と、みなさん声を揃えて大絶賛でした。

大小さまざまなサイズのおにぎり？！

おにぎりは、よく見ると大きさが違うんです。利用者さんの好みや状況に合わせておにぎりの大きさや、お粥に差し替える等、来所される利用者さんの食事の好み、注意点を全て把握している杉浦さんと三浦さんによってスピーディーに作られて行きます。アレルギーや苦手な食材を取り除いたり、お好みの固さや、スプーンが必要な方、魚をほぐして欲しい方など、お盆に乗せられた“お好みや注意事項”が細かく書かれたネームプレートに沿って、利用者さん一人一人に合わせて調理されています。これが、利用者さん全員が昼食やおやつを楽しみにしている魅力の一つなのかもしれません。

スチームコンベクションオーブンを導入する事で、ふっくらさせる物はふっくらと、サクッとさせたい料理はサクッと、手間がかかる調理も早く美味しく仕上げる事ができ、料理の幅が広がったそうです。

「サツマイモの季節なんだっちゃね」

空調がよく効いている環境で過ごされる利用者さんも多いので、“季節”を“肌で感じる”というより“食べ物”で認識している方も多いそうで、料理を食べて「もうサツマイモの季節なんだっちゃねぇ。」と、会話が弾むそうです。少しでも季節を感じながら、食事の時間を楽しく過ごしていただきたいとの思いで、旬の食材と行事に合わせた料理を提供しているそうです。

おやつも手作り、
行楽気分を味わえるお弁当も
利用者さんに人気！

お弁当にして施設のテラスで食べられるようにして、いつもと違った形で昼食を楽しんでいただく企画をされたり、おにぎりにする事でお茶碗で食べるより不思議と食欲がいつもより湧いてたくさん召し上がっていただけたりと利用者さんの楽しみを作られています。

「今日デイサービス、休むかと思ったけど
お昼美味しくて、来て良がったやぁ。」

お昼とおやつが楽しみで来所される利用者さんもとても多いようです。「残した事なんかないのよ。おやつも手作りだし。」「本当に優しくて、ちょうどいい味。」「柔らかく食べやすく調理してあって、肉が苦手なんだけど、代わりに私だけ豆腐にしてくれたりね。」と、利用者さんが嬉しそうに教えてくださったことが印象的でした。