PICK&UP No.06 フォトハウス秀~photohouse hide~ 石巻市
飾ると家族が笑顔になる。
家族写真はご家族への愛情の「カタチ」。
石巻市桃生町にあるフォトハウス秀さんの2 代目フォトグラファーの須田秀樹さんが
人生の大切な一瞬を切り取る写真館の仕事につくまでの話と、
今の気持ちを聞かせていただいた。
フォトグラファー須田秀樹さんが
写真一枚一枚に込める想いとは
桃生の大通りに面した洋風で真っ白な二階建て写真スタジオの入り口には、本日撮影にいらっしゃるお客様のお名前がウェルカムボードに書かれ、歓迎の気持ちが伝わってくる。
インスタントカメラ全盛期の 1990 年に秀樹さんのお父様がフォトハウス秀を創業した。
初めは東京で違う仕事に就いて
実家を継ぐ発想はあまりなかった
2代目フォトグラファー須田秀樹さん(以下須田さん)は、東京の大学卒業後、某企業に就職し、日々大きなお金が動く仕事をしていた。大きなお金の先のお客様の顔を見ることはない仕事で、お互いに感謝の言葉を交わすこともない心が少し疲弊する日々だった。
そんな日々に見切りを付け地元にU ターンし、お父様の仕事を手伝い始めた。前職とは対照的に、撮影した写真を見て喜んでいただき、「ありがとう」と言っていただける仕事にどんどん楽しみを見出すことになった。
数々の写真の受賞歴を持っている須田さんだが、初めから順風満帆ではなく、お子さんの撮影はとても苦手だったというから驚きだ。どう接したら良いのか、どうやったら上手く撮れるのか、試行錯誤の日々。それでも毎日撮影するうちに上達し、今や毎年撮影に通うご家族が後を絶たない。
ターニングポイント
「お客様の涙」
フォトグラファーの仕事を本格的に始めてから、より一層プロとしての気持ちが変化した分岐点があったという。それは、出来上がった写真をお客様にお渡しした時に、涙を流されているところを見て、家族写真を見て涙を流すほどの家族愛がこの写真に込められていたのだと感じ、より一層撮影に込める意気込みが増した瞬間だった。
家族写真やお子さんの様々な節目の写真撮影をするうちに、写真のもつ力を感じ取ってきた須田さんは、ある一つの想いが浮かぶようになった。
「家族写真を撮るから幸せになるのか、幸せだから家族写真を撮るのか、答えはどっちもなのかもしれない。自分の手の届く範囲の方々を写真のもつ力でもっと幸せしていけたらいいな」と話してくれた。
家族写真の持つ人を幸せにする力が、地域に根付くことで、地域の幸福度が変わることを期待したい。
写真提供:フォトハウス秀 須田秀樹さん 文:上野恵美
フォトハウス秀
住所 石巻市桃生町中津山字四軒前54-3
TEL 0225-76-1134
営業時間 9:00 ~ 18:30
定休日 毎週水曜日・第3 火曜日
(定休日でも事前にご予約頂ければ撮影可)
・記念撮影ご予約受付中