投稿日:2023.01.24

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SHARE05 心の復興

心の復興13回忌 ミュージカル
“100通りのありがとう”

あなたは地元で2011年に生まれた、全てのキャストが市民で構成されたミュージカル“100通りのありがとう” をご存知ですか?このミュージカルは、東松島・石巻圏域で震災で被災した市民を中心に、一人一人の経験を、演出家で総合監督の寺本建雄さん(以下寺本監督)が聞き取りをし、妻でプロデューサーの祖父江真奈さん(以下祖父江さん)が一人一人に台詞を作り大切に震災を風化させぬよう、伝え続けている作品です。劇中では、世界中からいただいた数々の支援の内容と、それに対する感謝の気持ちを一つ一つ丁寧に伝える場面があります。まさに、100人あまりの出演者の100通りのありがとうがつまった作品です。今回は、この作品が生まれたきっかけや、作品の放つ壮大であたたかいメッセージをお伝えします。

“100 通りのありがとう”は
こうして生まれた

東日本大震災で家屋が流され避難してきた、かつての「劇団ふるさときゃらばん」メンバーのご夫婦(東松島市で被災)が東京の寺本監督の家で、しばらく生活を共にしていました。

大震災から2ヶ月経った頃、その東松島から避難していたご夫婦が「救援物資が日本からだけではなく海外からも続々届けられていて、ありがたいけれども、何か施しを受けているばかりでお礼も伝えられず、少し後ろめたい気持ちになる。ありがとうを伝えられるのは、現場で働く自衛隊や市職員、ボランティアの人たちだけで、救援物資を支援をしてくれた人たちに伝えることができない。」と言いました。その言葉に、寺本夫妻は衝撃を受けました。大震災からわずか2ヶ月しか経っていない、まだ心の傷も癒えているとは思えない時に、支援への感謝の気持ちを伝えたいという律儀で人情深い東松島市の仲間の思いに大変胸を打たれたそうです。そして寺本夫妻は、「私達ができる“演じる事” で世界中に発信しようよ!」「100人演者を集めよう!」とプロジェクトが始まったそうです。数か月後、東京に避難していた夫妻は東松島市に戻り、仮設住宅に住みながら同じ境遇の市民に声をかけ、114名が集まりました。

寺本夫妻のネットワークにより、宝塚出身の室町あかねさんによる振り付け、プロの演奏家による生演奏で、演技の経験がない地元の人たちが素晴らしい表現者となり、翌年の銀座公演へ向けて稽古に励みました。そして翌年2012年3月、東京「銀座ブロッサム」でのミュージカルの初舞台は大成功。チケットはわずか4日間で売り切れ、200人がキャンセル待ちとなり、急遽ゲネプロをご招待( 無料にして募金箱を設置、400人)。本番では、午前午後2回の公演で2000人が来場し、皇族の秋篠宮様ご夫妻と次女の佳子様もお見えになったそうです。

プロデューサーの祖父江真奈さんと総合監督の寺本建雄さんご夫妻



当時3歳だった出演者の子も中学生
そしてこの地で新しい命が生まれ、
演者となり3.11を伝えています




2023年3月4日の公演に向けて
連日稽古に励む出演者


毎回少しずつ移り変わる参加者の入れ替わりに合わせて、ミュージカルの基本となるストーリーは変わりませんが、その参加者の体験を寺本さんが聞き取り、台詞を用意し、一人一人に丁寧な演技指導を行なって作られています。稽古の取材をさせていただいた際に、涙無しでは見られないほどの、あたたかく力強いメッセージが伝わりました。皆さんあたたかい応援をよろしくお願いします。



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心の復興13回忌 ミュージカル
“100通りのありがとう”

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