投稿日:2024.10.31

防災シェアルーム

BOSAI SHARE ROOM

3.11を風化させず、防災の知識をシェアするコーナー
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SHARE 10 火の用心!
冬に聞こえてくる“カーンカーン”の音ってなあに?

今回は東松島消防署にお伺いして、消防司令 髙橋英嗣さんと消防司令補 阿部雅宏さんにお話しをお聞きしました。

気をつけよう!これからの時期は『火災期』です

冬になるとどこからともなく聞こえてくる消防車の“カーンカーン カーンカーン”という音。
皆さんはあの“カーンカーン”の音の正体をご存知ですか?
きっと誰もが聞いたことがあるあの音は、火災が多くなる時期に“火の用心”をお知らせする『火災期特別警戒』の警鐘だそう。

一年で最も火災が多くなる11月から3月を『火災期』と呼びます。
冬になると暖房機器の使用や乾燥などにより火災が多くなる、というイメージはありますが、実際はどのような原因で火災が発生しているのでしょうか。

石巻地区の令和5年の原因別出火状況はこちら↓

引用:石巻地区広域行政事務組合消防本部ホームページ 令和6年版消防年報

グラフを見ると、令和5年の石巻地区ではたばこや電灯・電話等の配線からの出火が原因の火災が多かったようです。IHコンロや電子たばこの普及といった時代の変化により、年々火災件数は減ってきているものの、ストーブやコンロ、火遊びなど、火の消し忘れのような“不注意”による火災が多いとのこと。

このような統計を基に、火災期の11月~3月の間、火の使用が多くなる夕飯時(16時頃)に合わせて“カーンカーン”という警鐘を鳴らしながら消防車で地域を回って、各家庭に火の用心をお知らせしているのだそうです。日常のふとした瞬間に、あの音が聞こえてくることで「今は火事の起きやすい季節なんだ」「火の元に気を付けよう」と再認識するきっかけになりますね。

「こんなところから…?!」
知っておきたい火災のこと

気を付けるべきは、火の元だけではありません。
先ほどのグラフを見ると、火気器具以外にも電気の配線や電子機器、その他の要因も多くありました火気器具以外ではどのような危険があるのでしょうか。身の回りで気を付けたいこと、知っておくといいことをお聞きしました。

「小学校で習う『虫眼鏡を使って太陽光を1点に集めて火を起こす』という仕組みで発生する“収れん火災”は、ビニールハウスの屋根に溜まった雨水、窓辺に置いたペットボトルのような身近な物が出火の原因になってしまうこともあります。コンセントに溜まったほこりに湿気が帯び、通電することによって発火する“トラッキング現象”や、車のエンジンルームに猫が入ったり、セキレイの巣作りや整備不良による車両火災、モバイルバッテリーからの発火などもあります。一か所に集めておいた天かすの油分が酸化・発熱して自然発火したり、積み上げられていた堆肥や木肥から発酵熱が発生して発火した、という珍しいケースもあります。」と阿部さん。

「火災は“不注意”で起きることが多いです。火の消し忘れや掃除のし忘れに気を付ける、ということを日々意識してほしいです。被害を最小限にするために、住宅用火災報知器と消火器を備えておくこと。あとは何かあったときの連絡の仕方や避難について確認しておくと安心です。」と髙橋さん。

東松島消防署では、防災について広く発信すべく様々な活動をされています。
火災期を迎えるこのタイミングで、今一度ご家庭の火災予防についてぜひ考えてみましょう。

【石巻広域消防公式ホームページ】
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